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『E.T.』 レビュー(感想)と考察

E.T.

 

 

昔、この星は平面だと考えられていた。大きなゾウやカメの上に乗っている大きな大陸で、『上』には『優秀な人間』しか行くことができず、『下』には『無能な人間』が相応しいという考え方があり、このような条件がいくつも重なって、『上にある天国』、『下にある地獄』が想像された。天国に雲があって天使が空を飛び、地獄に溶岩があるイメージは、地球平面説がベースとなっているから想像されたはずである。

 

『横』には限界があり、そのうち下に落ちてしまうことになるが、当時イメージされていたのはそうではなく『無限』で、ずっとその平面を外へ外へと進んでいくと、見たことがない、あるいは噂で聞くような『魔物』がいたり、『』がいたりする世界が広がっていると考えた。

 

人間は『未知の存在』に恐怖を覚えるものである。だが、その考え方だけがすべてではない。とりわけ、まだ心が『人間世界』に汚されていない子供たちの発想は、『彼』の存在を悪とは捉えなかった。だからこそ生まれたのだ。彼との絆が。思い出が。

 

ちなみに以下の動画はこの映画から37年後のスペシャルムービーである。