ポスター画像出典:『公式サイト』
『カッコーの巣の上で』と類似する内容だが、大きな違いはこの内容は実話ということである。前者はフィクションだ。だがそれはあまり関係ない。どれだけ得られるか。それが映画鑑賞の醍醐味だ。どちらかというと私は『この方向』に近い過去を体験している。私が人の心に敏感で、時に過激なほど熱を帯びるのはそのせいである。私には少しは彼女たちのような人たちの心を語る資格がある。
前回話した『追跡者チェイシング』の話もそうだ。彼女は16歳。私もこの時期は『お先真っ暗』という言葉がこれ以上当てはまらないくらいの環境にいたから、彼女らの気持ちが身にしみてわかる。そして我々のような人間は『外部』の人間にわかったような口を挟まれるのが虫唾が走るほど嫌いである。
理解者がいない場合、チェイシングのような彼女の末路を迎えることもある。この映画でもそういう末路を迎えた少女がいる。生き残った少女もいる。最後に、私が人生のどん底で恩師からもらった言葉を載せておこう。忘れようと思っても、忘れることはできない。
『更生とは、”更に生きる”と書く。色々あったな。学んだ。失敗した。責任が取れないこともあった。だが、ここから更に、生きていかなければならないんだ。そして、その覚悟ができた人間は皆、更生したんだよ。』