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『殺人の追憶』 レビュー(感想)と考察

殺人の追憶

ポスター画像出典:『映画.com

 

実は最初はあまり乗り気じゃなかった。だからこそ、インパクトのあるジャケットであっても、この映画の存在に何年も前から気付いていても、見て見ぬふりをして作品を自分から遠ざけていた。そしていざ鑑賞が始まっても、あまり本腰を入れられなかった。一体そこにあるのはなぜだろうか。私が観る映画の9割が洋画で、邦画やその他の地域での映画を観ないことの理由には『格下として見下している』ような事実があるのだろうか。そんな複雑でクリーンではない心境から、映画の鑑賞が始まった。

 

そして作品が終わった。私はどうも引っかかった。

 

妙だ。妙にリアルだ。

 

そう思った私は作品を調べた。するとこれが1980年代後半に発生し、10人の犠牲者を出した華城連続殺人事件を巡る刑事たちの話だとわかった。・・身の毛がよだつ思いだった。脚色はされているようだが、実際にあった未解決事件だったのだ。そう思って作品を振り返ると、凄まじい映画だった。これは、とても見応えがある。何もかも間違っていたのは、鑑賞前の私だ