ドキュメントだ。1911年のヴィルヘルム2世が第一次世界大戦を、1939年にヒトラーが第2次世界大戦の引き金を引き、ドイツというのはこの世界に大きな混乱を招いた。戦争真っただ中に作成された参考映画だから偏りを懸念したが、気になるほどではない。当時の人々の気持ちになりながら観れば、当然というくらいの演出しかなく、あまり癇に障るようなことはない。つまり、この手のドキュメントに『中国侵攻作戦』など他の似たような作品もあるが、どれも懸念したような偏った内容はなく、できるだけ真実を伝えるようにしているのが伝わる。
そう考えると、今後多くの歴史戦争映画を観る時に役立つ貴重な資料である。どのようにしてドイツが戦争の引き金を引いたのか。ポーランドはなぜ被害国なのか。ドイツの近隣諸国の事情と、当時の戦争の詳細な成り行きを確認することができ、例えば学校で視聴するとしても役に立つ資料映画となるだろう。