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『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』 レビュー(感想)と考察

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』

ポスター画像出典:『ヤフー映画

 

 

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地黎明

清朝末期に活躍した実在の武術家である黄飛鴻(ウォン・フェイホン)を主人公にしたアクション映画だ。大体時期は1850~1920年とか、その辺りとなる。つまり、この時期にあったのは『阿片戦争(1840年頃)』だ。

 

清(中国)はイギリスに戦争で負けた。だから不平等条約を突き付けられた。戦争の敗者、敗戦国は常にそういう運命をたどる。『阿片戦争』という映画はあるが、DVD化すらされていないので観ることができていない。中国はあまり自分たちの落ち度を公開しない国なのでそれも手伝っているだろう。もちろん日本とて隠したい事実を隠す傾向がある。それは全世界同じことだ。

 

とにかく主役のウォンフェイフォンというのは伝説の人物で、彼を描いた映画は80本以上。これは同一題材で製作された映画の数としては現在世界最多でギネスブックに掲載されている。

 

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地大乱

このシリーズの第二弾である。今回伝説の武道家ウォンフェイフォンは、白く怪しい宗教『白蓮教』の台頭や若き日の孫文と接触することになる。中国の歴史としても貴重なシーンだ。だが、カンフーアクションがメインとなってしまうので、途中から次の作品に至るまで、現実離れした『悪い中国の一面』が出るようになり価値を落としていく。いや、子供の頃ならこういう世界が好きだったのだが、今はもう通用しないだろう。中国はこうした『虚偽の表層』を剥がして真実で勝負した時、世界を震撼させる『レッドクリフ』のような映画を打ち出す。

 

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ外伝/アイアンモンキー』

ワンチャイシリーズの主人公は『酔拳』と同じ、伝説の武道家ウォンフェイフォンだが、今回は外伝ということで彼の父親、黄麒英(ウォン・ケイイン)が主役である。ワンチャイで敵役を務めたドニー・イェンが演じる。ジャッキー・チェン、ジェット・リー、ドニー・イェンというのは中国3大カンフースターと言えるだろう。もちろん、全世界的に見ればジャッキー・チェンが群を抜いているのだが。しかし、作品を見ると彼にあるユーモアさがないだけで、彼らはストイックに武道家を演じていて迫力がある。世界には女性もいるわけだから女性ウケがどうなるかはわからないが、実在した人物なわけだから、見応えがある。

 

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