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『エリザベスタウン』 レビュー(感想)と考察

エリザベスタウン

ポスター画像出典:『映画.com

 

キルスティンダンストという女優は、実は『スパイダーマン』の時にはあまりヒロインとしては違和感がある美貌だった。なぜ彼女が選ばれているのかわからない、例えば『アベンジャーズ』で『キャプテン・マーベル』を務めたブリーラーソンもそうだ。彼女がもしワンダーウーマンを務めたガルガドットだったら彼女の人気はもっと伸びただろう。アメリカではとても人気がある女優さんらしいが、全世界的に見るとそうでもない。オードリー・ヘップバーンが世界的な美女として認められるように、世界規格というものがあり、酷な話かもしれないが、その規格から漏れる人がいるのが事実だ。日本でもよくその規格から漏れる役者を『個性派俳優、演技派俳優』などと呼んでいる。

 

だが、実はそれは私が無知だっただけで、彼女は『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』という映画でトムクルーズやブラッドピットらと一緒に共演している過去があり、子役時代から活躍していた名優なのである。だからそんな彼女がスパイダーマンに選ばれるのは自然なことなのである。

 

さて、そんな彼女だが、しかしこの映画では全く違う顔を見せる。正直、彼女の出ている映画で一番キュートなのはこの映画ではないだろうか。もしかしたら彼女のような展開が嫌いな人もいるかもしれないが、無意識に彼女のような女性が可愛いと刷り込まれている私は、この映画を彼女が一番可愛い映画としてお勧めしたいと考えたものである。

 

誰にでも失敗はある。だが、主人公の彼はあまりにも大きな失敗をしてしまったようだ。その規模が桁違い。環境次第では、数万人の人が路頭に迷い、最悪の場合は命を落とすこともあったかもしれない。そんな人生の窮地に偶然にも自分の父親が死に、絶望と現実のはざまのギリギリを生き永らえながら、何とか自分の故郷エリザベスタウン(ケンタッキー州)へとたどり着く。

 

では、そのキルスティンダンスト演じる女性はどのようにして彼に関係するのだろうか。そして、遺された遺族や親族、故郷の人々。彼らは彼に、何を与えてくれるのだろうか。