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『あなたを抱きしめる日まで』 レビュー(感想)と考察

あなたを抱きしめる日まで

ポスター画像出典:『映画.com

 

10代で未婚の母となり、幼い息子と強制的に引き離された女性フィロミナ・リーの実話が描かれる。なぜ彼女はそんな目に遭ったのか。修道女として生活する彼女はその厳しい教えに沿って言うことを聞くしかなかったが、もしかするとこの話の裏には、恐ろしい事情が隠されているかもしれない。ジュディ・デンチの演技力も手伝ってこの映画の映画批評家からの評価は高い。だが、本作におけるカトリックの描写に関して問題が起きる。ニューヨーク・ポストのカイル・スミスは本作を「カトリックへの悪質な攻撃である」と評し、制作者であるハーヴェイ・ワインスタインがニューヨーク・ポストに全面広告を出して抗議するなど、世間を騒がせた問題作となった。

 

だが、『スポットライト世紀のスクープ』同様、カトリックだからといって何をしていいわけではなく、その世界的権力の影に隠れて、越権行為に走る人間は多い。つまり、この作品が世間を騒がせた問題作なのか、はたまたカトリック教会自体が腐敗しているのか。それが問題だ。