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『王妃マルゴ』 レビュー(感想)と考察

王妃マルゴ

ポスター画像出典:『Yahoo!映画

 

三銃士』で有名なアレクサンドル・デュマ・ペールの小説『王妃マルゴ』を映画化したもの。といっても、ルターの宗教改革の後のヨーロッパ、フランスで、カトリックとプロテスタントらが衝突し、凄惨なサン・バルテルミの虐殺が行われる話が軸になることを考えると、あながち単なるフィクションというよりは、歴史映画である。同時代、この1600年頃のイギリスには、エリザベス女王がいたが、フランスでは王妃マルゴがいた。しかし、『処女王』と言われたエリザベスと違って、彼女は自由奔放だった。それだからこそ、毛色が全く違う物語になっていて、多様性があって面白い。

 

 

彼女が結婚したのがアンリ4世。彼らは離婚し、アンリ4世がその後に結婚したのが大富豪一族のメディチ家出身であるマリー・ド・メディシス。メディチ家はレオナルド・ダヴィンチなどの芸術活動を支援したことでも有名である。つまりメディチ家は、イタリア・フィレンツェの名門だ。そしてその彼女とアンリ4世の子供がルイ13世。ルイ13世と言えば同じくアレクサンドル・デュマ・ペールの小説『三銃士』の時代の王である。

 

更にその次の映画に『仮面の男』というレオナルド・ディカプリオ主演の作品があるが、それもデュマの『ダルタニャン物語』がベースである。その時代はルイ14世の時代だ。つまりデュマは、

 

  1. アンリ4世
  2. ルイ13世
  3. ルイ14世

 

というフランスの時代を全て作品化しているわけである。